以前は半年に1回ぐらいは通い詰めていた、福井駅の名洋食店「レストラン・トミー」。
新型コロナウイルスが来襲して以来、だいたい青春18きっぷの季節になると大流行が起こってしまい、ツアーを企画しても中止という機会がずっと続いていました。
しかしようやく今年の正月明け、これから第6波が来ようとするギリギリのタイミングで、実に2年ぶりのトミー・ツアーが実現!
冬の日本海はだいたいどんよりとした天気で、年末は大雪でJRが止まったりして心配していましたが、当日は暑いぐらいの好天に恵まれました。
でもある意味コロナに慣れてしまった関西人に比べ、まだ福井の方は敏感なのか、既にお客さんの数が減っているとマダムが嘆いておられましたね~。
まずは、樽出しのスパークリングワインで乾杯、オードブルの盛り合わせをいただきました。
中身は、脂が抜群に乗ったマグロの中トロ、カレー風味のエビのマリネ、テリーヌ、ハムとチーズをチェッカー状に組み合わせた手作りのダイスパイ、レーズンバターのパイ包みと、手の混んだ料理の数々。
そして、今季はカニが不漁で倍ぐらい高く、もう残ってないんじゃないかと思われたセイコガニのコロッケ、常連ishさんのおかげで無事取り置きしてもらえました! つーか、いつもの1.5倍ぐらいのサイズがあるんですけど(笑)。
コロッケの断面を見れば分かる通り、セイコガニの殻で取ったフォンを使ったベシャメルソースの中には、カニ身、内子、外子がこれでもかとギッシリ。
もちろんここで白ワインを投入。銘柄はお店におまかせ、「マッジア・フレイヤ パレリャーダ ミュスカ 2020」だそうです。
大量の小さなカニをさばく人件費を考えたら、普通の店では絶対に採算が取れない、家族経営だからこそ可能な奇跡のメニュー。まさに「カニ以上にカニ」な逸品と言うしかありません。
ここで赤ワインに切り替え、密かな定番となったポークカツ。脂が甘い宮崎産の豚ロースを使った迫力サイズで、3桁の990円なんて信じられないコストパフォーマンス。
ishさんお気に入りのポークベロア。豚肉に牛タンのホワイトソースを載せて衣を付けて焼いた料理。カツとはまた違った楽しさがあります。
メニューには無いけど、わがままを言って作っていただいたカキフライ。大粒でジューシーな牡蠣はもちろん、自家製のタルタルソースがまたキレがあって美味!
ここでお店からのサービス2品。おせち用に作ったダイスパイに、柔らかいローストビーフのサラダ。赤ワインがキレイに無くなった事は言うまでもありません。
メインの前に赤ワインをもう1本、ナパ・バレーの「セコイア・グローブ2017」。1本1万円と、いつも安ワインばっかり頼んでいる私らにしては奮発しましたが(笑)、果実味と土の香りが素晴らしい実に美味しいワイン。
後でセコく通販の売価を調べてみたら、店とほとんど変わらない値段でビックリ。あまりワインで儲けようとされてないんですな~。そんなに商売気が無くて大丈夫なのかと心配になってしまいます(笑)。
そしてトミーに来たら絶対に外せない、写真泣かせな漆黒のドミグラスソースで煮込んだホロホロに柔らかいタンシチューとビーフシチューの盛り合わせ。
同じくワインを煮詰めた系統のドミグラスソースは、大阪の大江橋にあるグリル樹林亭でもいただけますが、やはりトミーのものは一線を画する違いがありますな~。美味しいワインと一緒にいただく瞬間はまさに至福としか言いようがありません。
甘いものが苦手な私は、いつもデザートはちょびっと味見するだけ(笑)。
いや~、2年ぶりという事でちょっと財布もはっちゃけてしまい帰って反省しましたが、幸せな時間を過ごさせていただきました。
またコロナが落ち着いて、次の18きっぷシーズンにも来れる事を願っております。どうもご馳走様!
青春18きっぷで福井・金沢の旅(4)〜旅の本命は2年ぶりの「トミー」(福井市) | foodish:雑食記
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