今や新型コロナウィルスの影響で、心斎橋筋なんかはほぼシャッター街と化してしまっている現状ですが、ウィルスとは全く関係なくシャッター街な西天下茶屋商店街の南端に、ひっそりと営業しているおでん屋があります。
昼なお薄暗い店先では、おでん鍋とお好み焼きや焼きそば用の鉄板、そして何故か白ご飯だけを売る炊飯器と、かなりのディストピア感に溢れています（笑）。
店を切り盛りされているのは、ご主人と奥さん、時々お孫さん。実にこちらで47年間も営業されておられるそうです。
持ち帰りが主ですが、奥にはカウンターがあってイートインも可能。お酒は無いですが持ち込み可。
何より驚くのは、「たこ梅」などで食べると800円はくだらない、クジラの皮下脂肪を干した「コロ」がなんと200円で食べられる事！ どこから仕入れておられるのか不明ですが、これはあり得ない値段です。
かぼちゃのように見えるのがコロで、プルプルとした食感と独特の濃厚な味わいは、まさしく本物。おでん屋によっては紙のように薄く切って供される事もありますが、こちらはしっかりと厚みがあって食べごたえも十分。
牛すじも大ぶりで150円、たけのこやロールキャベツ、きんちゃくが130円で、あとはほとんどが90円と激安。
あまり他では見ない椎茸やたけのこも美味しい。出汁はあっさり薄味で素材が活きています。
とにかく、かつては大阪庶民の味だった「コロ」のおでんという食文化をリアルで今に伝える、紛れもない大阪B級グルメ世界遺産。何とかお孫さんと一緒に末永く続けていただきたいものです。
おやつコーナー東浦
大阪市西成区千本北1-14-7
06-6651-7700
10：00～19：30
火曜・木曜
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