天下茶屋にある寿司の名店「越中屋」が、南海天下茶屋駅のガード下で立ち飲み形態の店を出したと最初に聞いたのが確か10年前。
当時は気に入って何度か通ったものの、コロナの時に持ち帰りのみの形態に変更、しばらくは音沙汰が無かったのですが、ネットの情報によると去年ぐらいから復活された模様。
一度、フリで入ってみようとしたところ、予約で満席だと断られてしまいました。店頭には店主の携帯番号が書かれているので、そちらに電話すれば誰でも予約は可能だそうです。
そして改めて土曜日の開店時間に予約を入れ、9年ぶりの再訪と相成りました。
白木のカウンター席のみの店内は、せいぜい8人ぐらいが入れば満席の狭さ。寿司メニューは1貫100円からあり、最も高いもので本マグロトロはがしや北海道産ウニの500円がMAXと、9年前とほとんど値段は変わっていません。
酒は赤星中瓶が500円、焼酎も500円、チューハイが400円、日本酒の地酒が700円というラインナップ。
まず頼むべきは、1人が1回だけオーダーできる「おまかせ(5貫)握り寿司」(1000円)。1貫ずつ、若い店主が握って順番に供されるシステムとなっています。
寿司はシャリコマですがネタのサイズは十分で、最近流行りな”のれん系寿司居酒屋”ほど極小ではないのが嬉しいところ。
イカのウニ乗せは、ウニの臭みは一切なくて磯の香りと芳醇さが溢れ出し、イカはコリコリと心地よい歯ざわり。
旨味がしっかり乗ったイサキに、肌理が細かくシルキーな本マグロの赤身。
軽く締められた肉厚のアジ。金目鯛炙りは、シャリが温かくネタとバランスを取っているところが秀逸。
フワフワに柔らかい煮穴子に、口の中で溶けて消える中トロ。
柔らかく海の香溢れるホッキ貝。さっぱりとしつつねっとりとした分厚い旨味ののどぐろ。
キリッと酢で締められたコハダ。2貫セットのうなぎは生からサラマンダーで焼かれ、パリッと芳醇な仕上がり。
皮はパリパリ、身はふっくらと焼き上げられた白焼きは単品で800円。
キンメダイなのか、丁寧に身だけをほぐして入れた赤出汁は脂が乗っていて極めて濃厚、これだけで十分酒が飲めてしまいます。
いや~、久々の訪問でしたが、やっぱり街場の寿司屋とは明らかにレベルが違う寿司ですよ。値段もクォリティを考えたら高くないし、予約の手間ぐらいは全然惜しくないですな。
唯一の欠点は、ネタの種類が少なめで短いスパンで通うと同じものばかり食べる羽目になる事でしょうか(笑)。また是非寄らせてもらいますね、どうもご馳走様!
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