こちらは濃厚豚骨ラーメンで知られる無鉄砲出身の店主さんが独立、JR尼崎付近にある工場を利用してオープンした店。
グルコバで尼崎の会場を使っているのもあって、ずっと気になっていたものの阪神じゃなくてJR尼崎駅が最寄りでなかなか訪問できませんでしたが、梅雨の晴れ間になった土曜日、ちょっと体が空いたのでチャリで行って来ました。
店内は15人程度座れそうな長いカウンターの手前には、待ち行列用のスペースがあって20人ぐらいは店内で待てるようになっています。開店30分前に到着して10人ほどの待ちと、半年経ってもかなりの人気です。
ラーメンの種類は基本的に「とんこつ」と「さかなとんこつ」の2種類があり、どちらにするか迷ったのですが、今回は何となく気分でさかなとんこつのノーマル(800円)をオーダーしてみました。
無鉄砲の場合は、替え玉や背脂の有無などオプションが多数あるのですが、こちらの店はそういうものは一切無し。麺量を増やしたい場合は替え玉じゃなくて大盛りで頼む事になります。
2つある羽釜でガンガン炊かれているスープを始終棒でかき混ぜ、途中で新しく豚骨を追加するなど、店主さんのスープに対する手厚いケアに見惚れながら出来上がりを待ちます。
そうこうしているうちに、さかなとんこつラーメンが到着。
スープの表面には油が浮かんでいてオイリーに見えますが、一口飲んでみると雑味が少ないのと背脂が入ってないせいか意外とスッキリした味わい。
しかし奥にはかすかな発酵臭が感じられ、チェーン店に良くある圧力鍋で無理やり煮出した形だけの濃厚豚骨スープとは一線を画した旨味、深みが感じられます。
無鉄砲本店の場合、魚介スープを別に取ってブレンドする手法が取られてますが、こちらのさかなとんこつの場合は豚骨スープに魚粉を加えているだけ。でも魚粉の質が良いのか粉っぽさやエグ味が感じられず、魚介の風味だけが付加されているのが素晴らしい。
チャーシューは、薄く切ったトロトロの巻きバラが3枚。最近の店は何でもかんでもレアチャーシューを載せたがりますが、濃厚スープにはこういうスープに馴染むタイプのほうが絶対に合いますよね。
メンマはコリコリの材木状で、チャーシューもそうですが無鉄砲大阪店よりも全体的に具がバージョンアップしています。
あとは白ネギとカイワレ、黒ナルト。こちらには海苔がないのと、魚系には青ネギじゃなくて辛味のある白ネギを使っているところにも店主のセンスが感じられますね。
いや、単なる無鉄砲の亜流かと思っていましたが、ただでさえ完成度の高い本家をさらにブラッシュアップした一杯で感銘を受けました。是非また再訪して、今度はとんこつのほうを食べてみたいと思います。どうもご馳走様!
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