京都における家系ラーメンの草分けで、今なお高い人気を誇っている「紫蔵」。
家系ラーメン好きとしては、かつて一乗寺にあった頃から注目はしていたのですが、京都の中心街から場所が遠い上に、行列が凄いと聞いてなかなか訪問する事が出来ませんでした。
しかし昨年末の12/28に、またまた野暮用をこなすため京都に来まして、世間様はまだ平日なので行列はマシかなと思い、平野神社のすぐ北側にあるお店に行ってみる事にしました。
思惑通り、店の前に行列は無し。ですが、縦に伸びるカウンターの後ろに並ぶスペースがあり、2人ほどの待ち客がありました。その間に食券を買っておきます。
カウンター上にある調味料を観察していると、どうやらニンニクとコショウ、酢はあっても豆板醤が無い様子だったので、オーダーは並ラーメンで味濃いめ、あとはノーマルにしました。
スープは、あくた川のような粘度は無くてサラッとしています。しかし飲んでみると、豚のコクがしっかりと感じられ、物足りなさは感じません。
特徴的なのは、厚さ1cm近くはあろうかというホロホロと柔らかい肩ロースのチャーシューで、おそらく多量のチャーシューを煮込んだ出汁がスープに出ているのでしょう。
豚骨+豚肉の出汁というのは、第一旭などの京都クリア豚骨ラーメンの構成であり、紫蔵の場合はベースが家系ではありますが、京都ラーメンのエッセンスがこもった一杯と言えるでしょう。
麺は家系標準である酒井製麺の太ちぢれ麺、大きく香りが良い海苔が3枚、クタッとしたほうれん草、白ネギと、クォリティ的に抜かりがありません。
家系ラーメンには荒々しさを求めてしまうので、個人的にはあくた川のほうが好みではありますが、人気になるのも頷ける完成度の高い一杯だと思います。どうもご馳走様!
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