今年の阪神百貨店駅弁大会は、あいにくシーズン最悪の大寒波と時期が重なってしまい、輸送駅弁の中には出荷を取りやめる駅弁が多くて、輸送ファンとしては非常に残念な事態になっています。
それでも土曜日は9割程度の品揃えになっていたのですが、お目当ての弁当がピンポイントで欠品、仕方なく選んだのがこの駅弁でした。
最近の駅弁は、和牛や黒豚、いくら、うに、カニといった高級食材を全面に出したものが多いのですが、個人的にはそういった豪華駅弁は興味が無くて、最近はこういった幕の内弁当系を買うことが多くなりました。
豪華駅弁のほうが客受けはいいはずなのに、あえて今の時代に幕の内系で勝負をするって事は、それなりに中身に自信が無いと出来ないと思うのですよ。
こちらの駅弁は、明治30年代後半に広島駅で提供されていた幕の内弁当を復刻させたものだそうで、内容は以下の通り。
・白飯 梅干し
・ブリの照り焼き
・玉子焼
・蒲鉾
・煮物(蒟蒻、筍、椎茸)
・がめ煮(椎茸、筍、蓮根、牛蒡)
・奈良漬け
・広島菜油炒め
まずご飯がとても美味しくて思わずニッコリ。梅干しも昔ながらの酸っぱいタイプで、今どきの甘い梅干しじゃないのが良いですね。奈良漬と広島菜の油炒めがまた絶好♪
ブリの照焼は変に甘くなくてご飯のおかずにバッチリ。卵焼きは苦手な甘いタイプですが、しっかり厚みがあって酒のアテにはOK。かまぼこも、歯ごたえのある良いものが使われています。
煮物とがめ煮は、濃いめのしっかりした味付け、ケミカル感は皆無でしみじみ美味しい。でも材料が完全にかぶっているので、どちらかを別のおかずにして欲しかったかな。
いや、あまり予備知識無しに選んだのですが、素材も調理も全ての要素が手抜き無しで、これは思わぬ大当たりの駅弁。
最近のコンビニ弁当は美味しいと言われてますが、こういった隅々までコストをかけた弁当はコンビニではありえず、だからこそ年々価格が高くなっても駅弁に惹かれてしまう理由なんですよね。どうもご馳走様!
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