ラーメンやそばと並び、東京に比べると歴史的にレベルが低かった関西の料理の1つに、「とんかつ」があります。
しかし最近は、八尾にあるとんかつの「マンジェ」が早朝からの予約が当たり前の超人気店になって以来、にわかに複数の銘柄豚を選べる”意識高い系”のとんかつ店が増殖し始めています。
地下鉄堺筋本町駅の南側にあるこちらの店は、たまたま昼時に行列が出来ていたのを目撃、後から調べてみるとミシュランガイド大阪2023のビブグルマンに選ばれた、銘柄豚を使ったとんかつ店でした。
店のドアに貼られた張り紙を見ると、営業は週4日でランチ営業は日、月、木の3日間のみ、しかも予約だけで満席になる事も多いとの事で、わざわざ電話予約をして馳せ参じてみました。
豚肉の種類は、120gで1400円のきなこ豚から、上は3200円の胆沢養豚SPFまでレギュラーが10種類近く、プラスいくつかの銘柄が用意されているようです。
平日のランチで食べるとんかつに、そんなにお金をつぎ込む趣味は無いので、一番安いランクである沖縄のブランド豚「琉香豚(りゅうかとん)」のロースを120gでオーダー。
とんかつは全て断面が表を向いた状態で並べられているところが、いかにも意識高い系ですな(笑)。
豚肉の厚みは1cmぐらいあり、極薄の衣はカリッとクリスピー。食べてみると赤身に甘みがあり、とても柔らかいです。脂や肉味は黒豚ほど濃くはないけど、さっぱりしつつ適度な旨味があって美味しいです。
付け合せはキャベツの千切りと、ポテトチップとポテトサラダ。でもポテトサラダがいかにもな業務用で、これならかえって無い方がマシ。漬物もまあ普通の市販品。豚汁は具だくさんであっさりした風味。
卓上には淡路島の藻塩とイギリス・マルドン塩、ソースが辛口と甘口の2種類ずつ揃っています。ソースはほんのりとクミンの香りが漂うのが特徴的。辛子は小分けのパウチに入ったものが置かれてますが、粉辛子を練ったものが欲しいところ。
とんかつはそれなりに美味しいとは思うけど、これだけの値段を取るならもうちょっと付け合わせや漬物、辛子にも気を配って欲しいところ。同じ意識高い系だったら、門真の「とんかつ あしみ」のほうが好きだなあ。どうもご馳走様!
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