大阪市大正区といえば、沖縄からの出稼ぎ移住者が多く住んでいる街で、昔から沖縄料理店や豚ホルモンを焼く店がたくさんありました。
その人達が日雇い労働にも流れた事で、西成のあいりん地区を中心に「やまき」のような豚ホルモンの店が増えて行きました。
一方、生野区の鶴橋周辺に移住した在日朝鮮人の間や、松原や羽曳野にある食肉処理場の周辺で広く食べられていたのが牛ホルモン。
地域によって食べられるホルモンが異なっていることが、大阪の食文化に見られる特徴なんですよね。
そんな豚文化の大正で、珍しく牛ホルモンを売りにした「ホルモンBARおかだ」という店が7年前にオープン、私も気に入って何度か通わせていただいたのですが、昨年の春に残念ながら閉店。
しかしその年の秋に、また大正駅前に牛ホルモンを出す別の立ち飲み屋が出来たと聞いて、非常に興味を持っていました。
でもなかなか行く機会が作れず、今年になってから飲み食い仲間のishさんが訪問、太鼓判を押してくださったので、ようやく私も重い腰を上げてみたところ、やっぱり良い店だと確信、何度か通ってデータのアップと相成りました。
店はいかにも手作りな白い木のカウンターが奥に長く伸び、卓上には一味唐辛子とおろしニンニクがおいてあり、ホルモンは鉄板で焼かれて小さめの器に盛り、青ネギをさっと振るという、ちょっと西成の「マルフク」を思わせるスタイル。
こってり甘辛く焼かれた150円のホルモンはフワ(肺)と小腸のミックスで、臭みなく新鮮。
塩タンはしゃきっとした歯ごたえで厚みもしっかり、これで400円は激安。
イチボステーキは赤身でさっぱりとした味わい。
ロースとバラ、ハラミのMix(600円)は、肉質は値段なりだけどボリュームは満点。
レバーはまあそこそこ。
上ハラミはとても柔らかくてジューシー。
焼き以外のホルモン料理も充実していて、これは馬肉を使ったサクラユッケ。
コチュジャンベースのタレがかかった生センマイはたったの300円!
牛すじの煮込みは塩味でごくごくあっさり。
たっぷり出て来るフク(牛の肺)の天ぷら。臭みが出やすい部位だけど新鮮だから問題なし。
サイドメニューいろいろ。キムチ、ポテサラは出来合いだけど、キャベツのピクルスはお得。卵スープはすじ肉のダシが出て美味しい。
酒はチューハイやハイボールが200円、生ビールが250円と、量は少なめだけど十分リーズナブル。間違いなく、これから大正のランドマークになりそうな良店ですな!
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