先日、神戸までサイクリングに出て休業で食べることができなかった欧風カレーの店に、電車でリベンジしてきました。
阪神淡路大震災によって閉鎖してしまった旧オリエンタルホテルのシェフを呼び寄せ、当時人気だったカレーとシチューの味を受け継いでいるお店だそうです。
巷には名前だけ借りたんじゃないかというカレーもありますが、こちらは店に入った瞬間に、業務用食材では出せない本式のブイヨンの香りが漂い、「本物だ」と思わせるものがありましたね。
メニューにはシチューや午後からのハンバーグなんかもありますが、ここは当然カレー単品(990円)を。
カレーが出させる前には、サラダと福神漬け、らっきょう、そして甘いマンゴーの薬味が提供されます。
マンゴーチャツネは昔から欧風カレーの隠し味として知られたアイテムで、これを見てもちゃんとホテルのレシピを受け継いでいるなと確信出来ます。
カレーをまず一口食べてみると、ルーには小麦粉が使われている比較的どろりとしており、ちょっと昔風な印象。マンゴーの甘みがガツンと来ますが、ブイヨンの旨味がしっかりしていて甘さに負けていません。
そして具の牛肉はゴロッと大きくて柔らかく、肉味が濃いです。店内には輸入肉の高騰で値上げしたとのお知らせがありましたが、輸入肉とは思えないクォリティでしたね。
食後には香り高いコーヒーのサービスがあって、これもいかにもなホテルのサービスという感じです。
そしてせっかく電車で来たので、思い切ってシチュー(1750円)もテイクアウトして晩飯で食べる事に。フランスパン2切れとバターもセットで付いています。
シチューには大きなバラ肉の塊がドカッと入っていて凄いボリューム。付け合せはニンジンとインゲンが申し訳程度に入っています。
バラ肉は確かに輸入肉っぽくて肉味はそこそこですが、ホロホロと崩れるぐらいに柔らかく煮込まれています。シチューのソースは、赤ワイン、トマト、ブイヨン、ブラウンルーがバランス良く組み合わさった、いかにもホテルらしい優等生的でソツのない美味しさ。
お値段は特別安くないですが、そのコストに見合うだけの丁寧で確かな仕事、コストパフォーマンスは決して悪くありません。今となっては極めて貴重な本物の欧風カレー、これからも守り続けていただきたいです。
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