これまで「さけめし」、「鱈めし」と購入してきて、すっかり贔屓になってしまった直江津駅ホテルハイマートさんの駅弁。
今年の阪神百貨店駅弁大会の輸送駅弁で、初めて「にしんめし」の提供があったので、すかさず購入しました。現地でも1日20個しか生産されていない貴重な品。
でもハイマートの駅弁は素材が地味なせいか、輸送駅弁の中ではあまり人気が無く、結構遅い時間まで残っていたのが残念でしたね。皆さん見る目無いなあ・・・
駅弁の内容はにしんづくしで、昆布だしで炊いて錦糸卵を敷いたご飯の上には、にしん甘露煮、数の子、にしん菜の花醤油漬、にしん昆布巻、大根みそ漬、はじかみというラインナップ。
にしん甘露煮は、身欠きにしんを戻して甘辛く炊いたもので、元京都人の私にとっては大変馴染みのあるおかず。
数の子はコリコリとした歯ごたえで、味付けは調味料が控えめで食材の持ち味が活かされ、数の子にはうるさい私も納得の仕上がり。酒が進むことは言うまでも有りません。
にしん菜の花醤油漬は、にしんを甘酸っぱく南蛮漬風に調理、数の子もまぶしてプチプチとした食感が楽しい一品。
にしんの身を巻いた昆布巻きは、分厚く良質の昆布でこのままおせちに入ってもおかしくない上質な出来栄え。
直江津はかつて北海道と大阪、京都を結んだ北前船の寄港地で、にしんや昆布といった北海道の食材が豊富に流通していたんですね。
最近の駅弁は、黒毛和牛やカニ、ウニ、イクラ、牡蠣、ノドグロなど、とにかく高級食材を並べてアピールする一点集中型ばかりでげんなりしますが、地元の地味な食材を使って誠実に調理しているハイマートさんの駅弁は、非常に貴重な姿勢だと思います。どうもご馳走様!
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