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阪神千鳥橋駅から400mほど離れたところにあり、なおかつ平日は午後9時まで、日曜は午後8時までしかやっていないという、大変に間口が狭い居酒屋だが、予約のお客と常連で毎日ぎっしり席が埋まる人気店。
その理由は圧倒的なコストパフォーマンスで、活けの刺身類が400円台から、魚介類の天ぷらが300円台からという大衆居酒屋並のお値段でありながら、分厚い切り身が並んだヨコワの刺身はトロのように脂が載っており、軽く締められた脂ノリノリの「きずし」は1cm厚の巨大な切り身が6本並び、しかもたっぷり盛られた本物のワサビが添えられている贅沢さ。
しかも、殻に身がぎっしり詰まった生牡蠣が1個130円、あっさりとした味付けのプチプチイクラがどんぶりを埋め尽くすイクラ丼が880円m甘みたっぷりで苦味一切なしの美しいウニがひと舟分まるまる乗ったウニ丼が2000円以下とは、明らかに採算がおかしいレベル。ご飯もウニやイクラが邪魔に思えるほど美味しい。
調理ものも当然バッチリで、1本分まるまる揚げられた穴子の天ぷらは肉厚でフワフワ、皿にドッサリのゲソ天はレアな火通しで驚くほど柔らかい。牛肉のタタキは見事な霜降りの和牛がおごられ、自家製の銀ダラ西京焼きは甘さを抑えた味付けと濃厚な脂が日本酒とバッチリ合って止まらない。地味な焼きおにぎりだって、中フワフワ外カリカリのビッグサイズ2個でたったの300円である。
冬瓜のしらすあんかけやハモとキュウリの酢の物、がんもどきの煮物、白和え、大ぶりで素朴な焼き野菜などはどれも200〜300円台という小鉢値段なのに、意匠に凝った美しい中皿や深鉢に盛られたファミリーサイズで出て来て、そこに紅葉型の生麩や絹さやといったあしらいまで丁寧に添えられているのだから開いた口が塞がらない。なおかつ酒の方も極めて良心的で、ビール大瓶が500円、燗酒や焼酎ワンショットが300円、旬のうすにごりなどの地酒が300円台から楽しめ、酒器もまた凝った意匠で出されるるなど、欠点が全く存在しない奇跡のようなお店である。
(13/04/19 更新)
京阪電車守口市駅の南側、住宅街の中にあるカウンター7席と狭いテーブル1卓のみのこじんまりとした中華料理店。いかにも大衆中華な安っぽい店構えとは裏腹に、料理はどれも丁寧かつ上品で、どれも高級中華レベルという恐るべき店。
看板メニューの「中華定食」は、大ぶりのエビ天はサクサク。酢豚は甘くなく肉はカリッと野菜はシャッキリ、卵焼きはフワフワかつ中身が半熟なのに値段はたったの850円だから驚嘆する。ご飯ものに付いているスープでさえ手抜き無く、鶏ガラの自然な旨味で調味料はほとんど感じさせない完成度が見事。
最も驚いたのはイカの天ぷらで、真っ白な衣の中にはミディアムに火を通した肉厚のイカが入っていて、中華街レベルのクォリティに驚嘆する。たった520円のラーメンは、あっさり滋味深い鶏ガラスープにプリッとした生麺、豚バラ肉をローストしたチャーシュー、甘く味付けしたメンマ、ゴマ油であえたもやしと、大衆中華ではあり得ない格の高い仕事っぷりで圧倒される。
肉野菜炒めは大衆的なソース味なのにあくまで上品な味わい。ニラレバはプリプリのレバーにシャッキリ炒められた細もやしがテクニックを際立たせている。ナスの味噌炒めはトロトロのナスにショウガが効いたひき肉餡が絡み、エビチリはプリッとしたエビに上品なチリソースがたっぷり。回鍋肉はパリッとしたキャベツと濃厚な味噌でご飯とビールが進む。鶏のから揚げはほんのり甘辛くあくまでクリスピー。
羽根がついた餃子は、ショウガの香りとキャベツの甘味が際立つトロトロの餡が絶妙、チャーハン(中サイズ550円)はハム、ネギ、卵で何の変哲も無いが、フワッと軽くていくらでも食べられそう。カレーラーメン(700円)は、濃厚なカレースープと炒め野菜、ひき肉でインパクト満点。チャンポン(650円)はとろみ強めの醤油餡で体が暖まる。
中華カツ丼は、ラードでカラッと揚げた薄手のとんかつは衣と一体化しており、あっさりと滋味深い野菜と玉子の餡とのコンビが絶妙、しかも値段はたったの600円。天津飯(550円)はふわふわの卵に醤油餡でインパクト強めにしているのが心憎い。しょうゆ焼きそば(580円)は、上海風にコクのある醤油味とシャキッと炒められた野菜のコンビネーションがバッチリでビールに合う。
(21/05/14 更新)
千林商店街から南へ伸びる森小路京かい道商店街沿いに佇む、創業50年を超えるお好み焼きの老舗。土曜日の営業中は地元のお客さんで5卓のテーブルが常時満席の人気で、開店20分前には並んでおくのがベター。
一品料理はメニューに無く、粉モンオンリーの潔さ。お好み焼きは豚玉が700円からで、豚、イカ、エビ、牡蠣(冬季のみ)のオプションがあり、モダン焼き、ネギ焼きは100円アップ。焼きそばはイカと豚が入って650円と激安。アルコールはビールのみで、大瓶が650円。卓上には青のり、花がつお、一味唐辛子があって自由に使用可能。
お好み焼きは、ワンオペの女将さんが各テーブルの鉄板でスプーンで空気をしっかり含ませてから焼いてくれる。サイズは直径20cm以上でボリューム満点。山芋が入った生地は強めの火で香ばしく焼かれ、外側サクサク、中はふんわり、出汁の旨味と粗みじん切りにされたキャベツの甘みのバランスが見事。表面には豚バラ肉が隙間なく敷きつめられ、イカは身の部分が使われ厚みがあり、エビは大きくプリプリ。
ねぎ焼きは、青ネギのトロリとした食感と熱した香りがプラス、醤油とマヨネーズをかけると違った味わいでビールが進む。焼きそばは豚とイカ、キャベツが具で、そばもごく普通でありきたりだけど焼き加減とソースのバランスが良くてストレートに美味しい。モダンはしっかり目に焼かれたそばが半玉ほど入り、ザクッとした歯ごたえが増して食べごたえがさらにアップする。
(24/08/16 更新)
JR阪和線南田辺駅を出てすぐのところにある、大阪を代表する居酒屋の名店。開店から8時ぐらいまではほぼ予約客で毎日満員、それ以降になるとフリでも入れるようだが、ある程度の品切れは覚悟しないといけない。
まず席に座ると、お通しではないが小鉢(350円)が進められる。これはいわゆる炊合せで、鱧の子、いたや貝、ナス、たらこなど毎回4種類ぐらいが盛られており、甘めの出汁の香り高さはもちろん、溶けるぐらいに柔らかいのにエッジをピンと立たせたかぼちゃ煮付けの技に感嘆する。名物の「さばからまぶし」はサバのきずしをおからでまぶした品で、想像よりも上品な味わいで顔がほころぶ。
旨味が濃厚なマグロ、きちんと熟成された鯛など刺し身も大変吟味されており、ゆず皮がかけられた小芋煮の香り、絶妙な火の通しのアサリの酒蒸し、淡白な中にも深みを感じる鶏団子、みょうがと紅たでのピリッとした辛味がアクセントの鯛酢の物、シャッキリとしたワケギと新鮮なイカを使ったぬたなど、どれも確かな技を感じる品ばかり。動物系は練り物だけという何のへんてつもないおでんも上品かつ深い。それでいて、煮物は200円台から、刺し身盛り合わせが700円、松茸がたっぷり入った上品な味の土瓶蒸しが600円、松茸だけが入った香り高い松茸ご飯が400円という立ち飲み程度の価格なのだから二度驚かされる。
繊細さだけでなく豪快系の品にも目を見張るものがあり、皮がパリパリになるほど強く焼かれた脂が香ばしいウナギ白焼き、焦げた玉ねぎの甘さと辛めのタレのコントラストが抜群の焼き鳥、ふっくらと焼かれた臭みの無い鶏肝、洋食屋顔負けのブリブリのエビフライ、醤油味の衣にふんわり包まれた鶏のから揚げ等、ビール派にも満足できる品が揃っている。
(15/11/27 更新)
第1ビルにある上田酒店と同じく、酒屋が経営する角打ちの立ち飲みだが、あちらが典型的な庶民派だとすれば、こちらはぐっと雰囲気的にも内容的にも本格派の酒場である。
ここの特徴は何より日本酒や焼酎のラインアップにあり、醸し人九平次、秋鹿、松ノ司、八海山、そして越乃寒梅といった名だたる銘酒や、伊佐美や魔王といった市場ではプレミアム価格が付けられている焼酎が、ほぼ一律500〜600円で飲めてしまうところが凄い。そして、店の裏で腰の曲がったお母さんが作るアテも酒の格に負けない質を誇っており、100円と150円のおでんは香り高いダシと酒の旨みに満ちており、大和芋を使ったマグロの山かけ、桜海老と若布のおろし和えといったセンスの良い品も揃っている。さらに嬉しいのはガッツリ派にも行けるアテも格安で揃えていることで、結構ボリュームがあるカラリと揚がった鶏のから揚げや、刻みイカが入った巨大なかき揚げ、干し海老としいたけの旨みが絶品のそうめんなんかも一品たったの300円である。
短冊に書かれた日本酒の種類だけでも十分おなかいっぱいだが、それ以外にも多数の銘柄が揃っているようなので、日本酒好きの方は店の人に聞いてみるといいかも。
(09/07/01 更新)
住所:大阪府大阪市天王寺区舟橋町10-14 【MAP】
営業時間:17:00-23:00
JR環状線鶴橋駅から、線路沿いを北に100mほど行ったガード下にある海鮮が売りの居酒屋。最初は立ち飲み営業だったようだが、今はスツールが置かれて座り飲みになっている。
看板メニューは「気持ち盛り」という刺し身の盛り合わせ(690円)で、サーモン、ハマチ、生ダコ、甘エビ、カツオのたたき、トリ貝酢味噌などが並んでおり、ネタ的にそれほど珍しい物は無いけれど、適切に熟成されて素材の旨味を引き出されており、目利きの確かさを実感させられる。トロ鉄火も脂が乗って溶けるよう。マグロすき身も実質的には大トロで表面が脂でテカテカに光っている。3尾も載ったシラサエビの天ぷら(480円)は、甘い身はもちろんカリカリと揚げられた頭が実に香ばしい。ウニの握り(1貫350円)は、臭み全く無く舌の上で溶けていく。たった230円という魚の中落ち煮は、魚本体よりも冷えてジュレになった煮凝りの旨さがたまらない。
海鮮以外もクォリティは劣らず、地鶏のみぞれ煮は肉の味が濃くブリブリ、揚げナスや小芋の煮物には葉山椒が添えられ、ダシも上質で美味しい。だし巻きも温め直しだがフンワリと大きい。ドリンクは大瓶が480円、梅干しとシソが入った「なべいちソーダ」が380円、焼酎は250円からで、日本酒は500円前後で地酒や吟醸酒がいろいろ揃っている。
(16/09/30 更新)
以前は大正区の小林というバスでしかアクセスできない不便な場所にあったが、2018年2月からJR大正駅の北東にある飲み屋街へと移転。店内も若干広くなった模様だが、わかりにくい店構えは変わらない。
ミナミの超人気店である「丑寅」で働いていた佐野さんが作り出す料理は、丑寅と同様に質の高い素材をシンプルに、かつ幅広い調理法で提供し、値段は丑寅からさらにお安いと来れば人気が出ないはずがない。ウニがたっぷりの冷製茶碗蒸し、開いた海老を使った甘くてサクサクのフライ、霜降りの和牛ハネシタをレアに炙ったガーリック焼き、レアに焼かれた臭みなく大ぶりの鶏肝や鶏ハツ串焼き、鮎の香りと苦味が活きるリエット、ホクホクとした分厚い鱧の白焼き、レーズンとさつまいもが入った自然な甘さのかぼちゃサラダ、良質なハムがふんだんに入ったのウスイエンドウ卵とじなど、だいたいアテは100円から300円までの間、玉子がいっぱいのポテサラが90円、活けの車海老塩焼き、大羽のイワシをまるまる使った梅肉揚げが120円、長さ30cmはありそうな穴子天が380円、巨大な大皿にハムと野菜がてんこ盛りの野菜サラダが380円、中トロでもたったの500円という、”味は丑寅・値段は得一”レベルなのだから驚愕するしか無い。
中でもオーダー必須なのは刺し身の盛り合わせで、エッジが立ったヨコワ、血の味が濃いマグロ、新鮮なイワシ、甘いケンサキイカ、プリプリのイタヤ貝、絶妙な火通し加減のタコなど、その日の仕入れによって選りすぐりの海鮮が美しく盛られて800円程度と、目にも舌にも、そして財布にも嬉しい一品である。
酒も冷蔵庫には選りすぐりの地酒が入っているし、サッポロの赤や黒まで揃ったビール中瓶が390円、焼酎は290円から、泡盛の残波が350円と十分安い。さらには缶チューハイや缶ビールまで290円であったりするのだから、酒の種類に困ることはないだろう。
(18/09/05 更新)
天五の寿司通りをずっと東に行った、ちょうど中華の人気店「双龍居」のとなりぐらいにある、6〜7人も入ればいっぱいの狭い立ち飲み店。
外見も店内もごく普通の立ち飲み屋風情なのだが、料理や酒は素晴らしく本格的で、90円からある串カツは通し揚げでボリュームがあり、グラタンなんかも530円という値段ながら海老とホタテがごろごろ入り、ワインの香りが効いたベシャメルソースには刻んだマッシュルームが入れられ、洋食屋なら倍の値段を取ってもおかしくない逸品。霜降り国産和牛のローストビーフなんかもとろけるような完璧な火入れで、食材や調理へのこだわりはもはや商売じゃなくて趣味のレベルといって良い。近所の立ち飲み店「肴や」の主人が常連だそうだが、それも頷ける確かな内容だ。
酒についても、中々や萬膳といった麦と芋の銘柄焼酎がずらりと並び、ワインはビオワインやシャブリがグラスで380円というバーゲン値段でいただけるのが嬉しい。食べログでは接客についていろいろ書かれているが、うまい酒とアテを心底から楽しみにしている客にとっては、天国のような店である。
(10/10/24 更新)
JR徳庵駅から南へと伸びる商店街にずっと沿って行ったところにある、モダンなつくりのとんかつ店。とは言え、メニューにはハンバーグやエビクリームコロッケなどが並んでおり、カツにはドミグラスソースがかけられるので実質的には箸で食べる洋食店と言っていい。
茶美豚を使用したトンカツは、ベーシックなロースカツ定食でも大人の手のひらを超える雄大なサイズで、あっさりして軽快な味わいのドミグラスソースがたっぷりかかっており、皿に添えられる辛子もピリッと辛くてご飯がワシワシ進む美味しさ。エビフライは有頭の巨大サイズで自家製タルタルがどっさり、ミンチカツは玉ねぎの甘味が効いていてふんわりふっくら、濃厚なトマトソースが添えられた海老クリームコロッケはワインがたっぷり使われたコク深い絶品。そして脇役の味噌汁にも、豚挽き肉に柚子や山椒が使われている芸コマぶりで食欲を倍増させてくれるなど、全てにおいて隙が無い完成度である。それでいて、ルーは業務用アレンジながらヒレカツがたっぷり載ったカツカレーが600円に、チキンカツ定食が660円、ロースカツ定食が760円と信じられない安価がつけられていて驚嘆する。秋から春にかけては広島産のカキが登場し、各定食に300円プラスで携帯サイズのジャンボなカキフライ3個を付けたり出来るのも特筆点である。
注文ごとに塊から肉を切り出しては叩きと、イケメンの店主はあくまでマイペースで2〜3人分ずつ調理をこなしていくので、場合によっては相当待たされることがあるので土日のランチタイムは時間に余裕を持ってどうぞ。ご飯大盛りは50円アップで、お代わりは小中大あってそれぞれ50円ずつ増しになっている。
(10/11/16 更新)
京都駅北西エリアにひっそりとたたずむ知るひとぞ知る老舗洋食屋。京の町家風の作りは観光客にも嬉しい。
からっとラードで揚げられた香り高い大ぶりのとんかつに、昔から変わらない味のドミグラスソースが添えられる正統派スタイル。それでいて、値段は850円からと丁寧な仕事振りに見合わない安さ。さらに昼は550円のサービス定食があるという大盤振る舞い。欠点があるとしたら公式サイトが無駄に重いところぐらいか(笑)。
(2004年以前のデータ)
全国に名を轟かす大衆居酒屋の名店。
料理はひたすら魚を切る、焼く、揚げる、煮るだけなのだが、魚の種類が恐ろしく多いので料理名が書かれた短冊が壁一面を埋め尽くし、しかも値段が半端じゃない。アラ煮はわずか50円だし、一番高い大トロでも750円で、刺身でも天ぷらでもほとんどのメニューが2、300円台である。それでいて、普通の居酒屋では軽く二人前の量が皿に乗っかっているのだから凄い。ビールは460円だが、酒はたったの180円とこれまた激安。ただし、店のおばさんは「接客する人」ではなくて「客を仕切る人」なので注意(笑)。あらゆる意味で江戸の下町の気風を感じる店である。
(2004年以前のデータ)
住所:大阪府大阪市北区堂島浜1-2-1 新ダイビル2F 【MAP】
電話:06-6343-8663
営業時間:11:30-14:00 17:00-24:00
定休日:土日(ランチ)、不定休(ディナー)
夜に出されるフレンチのコースもお値打ちだそうだが、B級的にはやはりここのステーキランチを外すわけには行かない。
カウンターにどんと鎮座ましましたオージービーフのリブロースの肉塊から切り出されて焼かれるステーキは、180gのシングルで680円、270gの1.5枚にしても880円、2枚で1080円という北新地の常識を覆す値段、しかも大盛り可のご飯やサラダもたっぷりした量で、味付けも味噌やわさび醤油、ポン酢、塩と選べるのだから言う事なし。
ランチのステーキは50食で売切れてしまうそうなので、出来るだけ開店と同時に入りたいところ。
(08/02/01 更新)
東天満から少し裏道に入った雑居ビルの2階という分かりにくい場所にある居酒屋のランチ。西九条や京橋にある居酒屋ローカルチェーンの大黒と同名だがこちらは完全に個人経営。
ランチメニューは全て日替わりの内容で3〜4種類ほどが用意されるが、CP的に一押しなのは600円の「日替わり弁当」で、松花堂弁当状の容器にはご飯の他に、通し揚げのフライや天ぷら、刺身、おでん、焼き魚など、全て定食のメインを張れるおかずが常時3種類も入っているのだから驚き。おまけにおかずの下には野菜やわかめ、惣菜などが敷かれており、弁当の中身は常に満杯で底が見えたためしが無い。もちろんおかずは手作りばかりでご飯はツヤツヤ、具沢山の味噌汁は魚のアラが効いていておいしく、どこを取っても定食の鑑と呼べる内容だ。メニューによって550円から700円ぐらいまで幅がある他の一品もの定食も、からっと通し揚げされた海鮮天ぷらや新鮮な刺身、大きなう巻き、ホクホクのカニ天ぷら、とろけるような柔らかさのうな丼、洋食屋なら軽く4桁は取ると思われる巨大なエビフライなどに大ぶりの小鉢や味噌汁がついていて、こちらも極めて良心的。
無理やり難点を挙げるとすれば、その日の仕入れによって全て内容が変わってしまうので、また食べたいと思った品に次はいつありつけるのか全く分からないところぐらいだろうか(笑)。ロケーション的にランチタイムにはほとんどオヤジしかいないが、店内は若干古ぼけているが清潔だし、少人数なら女性が訪れても十分楽しめる店だと思う。
(09/03/11 更新)
東西に長い鶴見橋商店街の中程、なにわ筋との交差点を少し東に入ったところにある、居酒屋のような白いのれんが貫禄を感じさせるお好み焼き屋。メニューはお好み焼き、焼きそば、モダン焼き、イカ塩焼きぐらいで単品料理がほとんど無いシンプルな品揃え。
お好み焼き、焼きそばともに豚入りが410円からと非常にリーズナブルで、楕円形に焼かれたお好み焼きには細かく刻まれたキャベツと空気を含んだ生地がふわっとした上品な口当たりを形作っている。焼きそばは細身の麺でしっとり焼かれ、食べ初めのトロトロ感と鉄板で焼かれるうちにパリパリになる食感のコントラストが楽しい。具のお勧めはイカで、厚さ1cm以上はある大きな切り身がゴロゴロ。エビは小エビだけどたっぷり入っていて嬉しい。焼きそばには「ロール」と呼ぶ薄焼き卵で巻いてくれるオプションがある。
そして隠れた名物が、11月から3月の冬場にかけて提供される牡蠣入りメニュー(カキ玉650円〜)。カキ入り豚玉やカキ入りデラックス焼きなど、通年の全ての品に牡蠣をプラスしたメニューがコピーのように隣に並ぶのを見ても、お店の力の入れようが分かる。その牡蠣はお好み焼き1枚に6粒ほど入っており、ふっくらプリプリでもちろん美味しい。
(15/02/06 更新)
住所:大阪府大阪市都島区大東町2-20-19 【MAP】
電話:06-6922-8989
営業時間:12:00-14:00 17:00-21:00 日祝12:00-20:00
定休日:木曜、第3・5水曜
JRおおさか東線の城北公園駅から北西に200mほど、住宅街の中にぽつんとあるご夫婦で営まれているお好み焼き店。店内はカウンターが3席、あとはテーブル席となっている。
とにかく値段の安さとボリュームは特筆すべきで、例えば豚平焼きは、大量の豚肉を確実に2個はある卵で巻いた巨大なもので、トマトのチーズ焼きはトロトロのチーズが大量、大皿いっぱいに盛られて出てくる豚キムチは、量が中華料理屋の一品並みはある。550円のトンテキは厚みが2cmはある豚ロースで本職顔負けの逸品。お焼きのような巨大つくね(2個350円)は、甘辛タレと溶き卵のコンビネーションがたまらない。冬場は特製の味噌ダレがかかったおでんもある。
もちろんコナモンもアテに負けず、大量のキャベツを鉄板いっぱいに広げて炒められる焼きそばは、イカや豚の具もたっぷり、軽く1.5人前はある食べごたえ。味付けはソース味、味噌醤油味、塩ダレを選ぶことが出来、野菜が多いせいかさっぱりといただける。
お好み焼きは、フワッフワで厚みが3cmぐらいはあり、卵と山芋が入った少量の生地だけで丁寧に形を整えて焼き上げられる。豚バラ肉は厚みがありサクサクとした歯ごたえに焼かれ、イカは肉厚、エビもプリプリで大きい。豚玉で550円、醤油味も選べる、牛スジ肉がゴロゴロ入った「ねぎスジコン」が750円、豚・イカ・海老・貝柱が入った「猫丸ミックス」でも850円、大ぶりの牡蠣がゴロゴロ入った牡蠣玉(1月のみ)で950円という安さ。少し広島風に焼かれた「おのみち焼き」は、イカ天、砂ずり、豚、そばが入ってボリューム満点だ。
(20/03/19 更新)
天五中崎通商店街の西端、地下鉄中崎町駅のそばにある、正統派の大衆居酒屋。今は無き名店「天満正宗屋」の元スタッフもおられるそうだ。
メニューは当然ながら、揚げ物焼き物煮物と鍋と寿司以外はひと通りの品が揃っており、おでんは80円、枝豆などの小鉢が150円からあり、ほとんどの品が200〜400円の間にある安心価格。酒もビール大瓶が390円、チューハイが280円と安く、280円からある焼酎も普通よりはたっぷりした量が出て来てお得。
黒板にはその日の日替わりメニューがたくさん書いてあり、大きなデミソース付きのミンチカツが2個で280円だったり、「中村シェフの洋風メニュー」と銘打たれた300円そこそこのグラタンやオムレツ、ポトフ、ヒラメのムニエルなど洋風のアテも多く揃っており、豚フィレカツなどは卵そぼろとワインが効いたソースがかかっていて見た目も美しく味もオシャレである。
もちろん、刺し身や煮魚、串焼き、串カツ、惣菜などの定番モノも抜かりなく、大きなだし巻きやクリーミーなポテサラは250円だし、たっぷりの赤魚煮付けが300円、ゴーヤや赤ピーマン、しめじなど旬の品が入った野菜炒め、トロトロの白味噌どて焼き、ちゃんとダシが引かれた薄味のおでんなど、どれもこれも手作りで極めて良心的な品ばかりである。
(11/11/25 更新)
千林・森小路エリアにある、コの字型の大きく古びたカウンター席のみという、いかにも年季が入った大衆居酒屋。普通、こういう店を仕切っているのはたいてい年配のチームだったりするのだが、ここはイケメンスタッフが勢ぞろいで若々しい活気に溢れており、公式サイトは何とjpドメインである!
酒はビール大瓶が480円、焼酎が300円台といったところで普通の品揃えと値段だが、アテのほうはスタッフの若さに見合わない本格派で、丁寧な作りが美しい根菜の天ぷらが300円に、紛れも無い天然ダシがかかった大ぶりの揚げ出し豆腐が270円、分厚い豚肉と野菜がこんがり焼かれたバーベキュー焼が330円、ダシが良く効いたロールケーキのようなフンワリ出し巻が250円、アキレス腱までトロトロに煮込まれたどて焼きが280円、おでんや串焼きに至っては100円と90円という安さでありながら、ボリュームも見た目も大満足の品ばかり。
特にお薦めなのが日替わりメニューで、トロリと脂が載って絶品の金華サバの「づけ」、醤油に切り身の先っちょを浸したらさっと皿の一面に脂が広がるぐらい、トロ顔負けの脂が乗った寒ブリといった、選りすぐりの旬の刺身がおよそ500円台という値段でいただけ、冬場にはカキやタラの白子などが登場して季節感もバッチリだ。魚介類だけでなく、洋食屋顔負けの手作りハンバーグなんかも400円程度という値段でいただけるのだから圧巻である。
お客さんはほとんどが常連という感じで、〆に茶漬け(海苔410円より)はもちろん、メニューに無いおにぎりや白ご飯まで頼まれる場面が多いところも、近所の一杯&メシどころの名店として愛されている証拠であるように思う。
(10/01/13 更新)
ソース二度漬け禁止の大阪風「串カツ」ではなく、抹茶塩・ポン酢・味噌ダレ・ソースが入った皿に付けて食べる「串揚げ」を提供するお店。南巽にも同じ店名の店があって、ここ新森古市店のほうが新しいようだ。
その串揚げだが、なんと驚くことに全ての品が100円均一で、牛ヒレマスタードやキスのしそ巻き、うずらベーコン、マッシュルームチーズ、れんこんカレー詰め、オクラチーズ、たらこポテト、赤飯といった創作タイプはもちろん、季節によってはフグや牡蠣、貝柱、鮎といった高級素材まで登場するのだから驚かされる。しかもアスパラには食べやすいように細かく切り目が入れられるなど仕事が細かく、素材もしっかり吟味されていて、エビは甘くてホクホク、牡蠣は衣の中からジュースがほとばしって絶品。
各席にはまず大根とニンジンのスティック、キャベツが入った入れ物が出され、食後には口直しにカリカリとした食感が楽しい小梅の串揚げが出されるのもユニークで楽しい。ビールは生と中瓶が450円、焼酎は300円とまずまずリーズナブル。酒が飲めない人用に、ご飯と味噌汁のセット(300円)も用意されている。
(12/04/25 更新)
住所:大阪府大阪市都島区都島南通2-5-24 大阪屋シャレード京橋1F 【MAP】
定休日:不定休(月曜が多い)
08年の4月にオープンしたばかりの居酒屋。1本100円の串かつや焼酎のボトルキープなど一部を除けば、ビール中瓶や生ビール、焼酎などの酒類、そして全ての料理が300円均一の超明朗会計。
会計システムとは裏腹に料理の内容は非常にしっかりしており、カンパチの刺身はコリコリの分厚い切り身が5枚も載り、美しく大きなだし巻は調味料の影を感じさせない丁寧なダシで作られ、はじかみまで添えられるゴージャスぶり。生ダコとマグロが添えられた海鮮のカルパッチョや牛肉のたたきなど、他店では軽く500円以上はしそうな料理まで揃っている。焼酎も、一生一代や薩摩一といった普通300円ではとても飲めない銘柄が並んでいるのも素晴らしい。
店は居抜きで入ったらしく、安居酒屋とは思えないほど店内がゆったりとしているのも魅力だ。
(08/07/09 更新)
以前は、朝と昼はかやくご飯を出す店として有名だったが、かやくご飯が無くなって午前のうちから店が開く昼酒スポットになってしまった。
ここの特徴は鯨メニューが揃っているところで、竜田揚げやベーコン、さえずりといった定番から、どて焼きや串カツ、団子といった普通は鯨をわざわざ使わないだろ、という料理まであるのが面白い。中でもハリハリ鍋は、あっさり滋味深いダシと水菜に、赤身、ベーコン、おばけなど鯨の色々な部位がたっぷり入っている大満足な逸品。アラ炊きは直径15cmはある皿に山盛り、注文の度に焼かれるだし巻きは濃厚かつしつこくないダシがたっぷりで絶品。醤油入れが用意されず、魚が乗っている皿に直接醤油をぶっかけて食べるシステムが独特な刺身は、ヒラメやシマアジ、鯛、ウニといった高級魚でも豪快な量で盛られており、どれもこれも1品310円均一とは思えないコストパフォーマンスである。
ビールは瓶が小瓶のみでスーパードライ350円から、生中は450円で、日本酒は黒松若鶴の300円から純米吟醸まで数種類揃えている。会社帰りの時間は文字通り立錐の余地も無い混雑になるが、夕方の4時からは2階にある座り飲みの2号店がオープンするので、そちらを利用するのも手である。
(10/11/24 更新)
今里で魚の美味い店としてあっという間に知れ渡った名店が、満を持してミナミに立ち飲み店をオープン。店は道具屋筋の東側という王道な場所にあり、意外と大箱で毎日客が満載状態になっている。
値段はそのへんの立ち飲みと変わらないぐらいにリーズナブルでありながら、料理のレベルは非常に高く、本わさびが添えられた日替わりで5種類の魚が載る刺身盛りは、わずか650円という値段なのに鉄分ビシバシの本マグロ、コリコリのつぶ貝、銀色が眩しいカンパチ、味が濃いのに爽やかなカツオ、ゴリッと旨味が凝縮したヒラメなど一級品のネタが勢揃い。醤油焼きと天ぷらが選べるフグの白子はワンコインなのに皿を埋め尽くすボリュームだし、450円のキンキ塩焼きはほんのり甘く香ばしく、400円の桜えびのかき揚げもふんわりサクサク甘さが際立つ。
海鮮以外の惣菜も手抜き感は一切無く、鶏の唐揚げは柔らかくジューシー、ポテトサラダはたった200円なのに卵たっぷりだし、鱧の子の卵とじは玉子豆腐で固められ、天然ダシが敷かれて眼にも舌にも美味しい。
酒の方も驚きが待っており、プレミア価格が当たり前の獺祭、三岳、兼八といった銘柄が350〜400円という値段が飲めてしまうのだから、人気が集まるのも当然である。
(13/08/22 更新)
住所:大阪府大阪市北区西天満4-2-15 【MAP】
電話:06-6364-4402
西天満交差点に程近い場所にある、横に細長いロの字型のカウンターが特徴の立ち飲み。
黒板に書かれたアテの種類は常時30品以上と幅広く、トロトロのどて焼きやおでんを始めとして、各種の刺身、キンキの塩焼きやサザエのつぼ焼き、イカと豆腐の煮物、アジやイワシのきずしなど海鮮ものの惣菜が充実しているのが特徴的。もちろん料理のほとんどが手作りで、一皿のボリュームはそこそこながら海鮮の鮮度や煮付けのツボが利いた味付けは酒屋レベルを超越しており、毎晩多くのサラリーマンで賑わっているのも頷ける。
酒屋なのでアテや酒の値段は記されてないが、推定でおでんやどて焼きは100円、一品ものは200〜400円、ビール大瓶は400円程度というところで当然の激安。以前は日本酒の金盃を置いていたようだが、今は福徳長に変わっているようだ。
(08/08/20 更新)
ちょうどジャンジャン横丁の北の端に位置する、今や串カツテーマパークと化した新世界にあって貴重な正統派立ち飲み店。
アテの数はそれほど多くないが、プリプリのカンパチやカツオのたたきなど、ボリューム一杯の旬の刺身がなんと400円、ダシの上品さが光る高野豆腐や野菜の煮物類が100〜150円とコストパフォーマンスはかなりのもの。ビール大ビンが390円、スコッチが200円からと酒も総じて安いが、ふんわりとした風味がうまい天理市の地酒「白提」(1合250円)をまずは是非。
(07/08/03 更新)
コリアタウンからほど近い疎開道路の東側、極めて分かりにくい狭い路地の奥にある、古びた民家を使った立ち飲み店。カウンターは4人、テーブルは4人ぐらいが限界の狭い店。
しかしイタリアンを中心にしたメニューは非常に豊富で、とびっ子のぷちぷちした食感が楽しいわずか100円のポテサラ、オムレツもプレーンが100円にクリームチーズや生ハムの追加がそれぞれ+100円、サイズは小さめだけどマルガリータピザが200円と目を疑う激安なのに、手作りの本格派。
肉系は、もも肉・胸肉・肝・ずり・ハツなどが揃う鳥刺しが350円から、本格的なきのこ入りドミグラスソースがかかったハンバーグが350円、明太子ソーセージも350円、サクサクのささみフライタルタルソースが400円、霜降りの千葉県産ランプ肉のステーキ(1300円、ハーフ700円)といろいろ豊富。
奥の黒板には、?レギュラー以外の料理がまたギッシリ、いろいろテキトーな盛り合わせは、ササミのサラダ、ナスのピクルス、ホワイトニングソースバゲット、ミートソースバゲット、ツナとキャベツのオープンオムレツがのって600円と超サービス価格。ハーフで700円の気まぐれパスタは、自分の時はパプリカ・なす・キャベツ・しめじ・ほうれん草・玉ねぎ・トマト・生のりなどの野菜と砂ずりが入って食べごたえ満点。毎月20日はカレーの日だそうで、ワインをふんだんに使った本格的な欧風カレーがルー(500円)、バゲット付き(600円)という値段で楽しめる。
酒はマルエフが350円、サッポロ赤星大瓶が500円、日替わりのクラフトビール、焼酎、日本酒といろいろ豊富。中でもオススメは、赤・白・泡と日替わりで3種類が揃うグラスワインで、値段の割にビックリするぐらい美味しい。
(22/11/28 更新)
JR大正駅の北側、小さな飲み屋が密集しているエリア、あの名店「クラスノ」の隣に2021年6月からオープンした立ち飲み店。板前の方が島根出身の家系という事で、いづもという店名になっている。メニューはほとんどが日替わりで、壁にかかったホワイトボード2枚に書かれている。全体的に一品の量は少なめで、その分価格は激安と、1人客に嬉しい内容になっている。
レギュラーでは、丹波鶏上刺し身盛り合わせ(400円)は、新鮮プリプリの肝、ハツ、胸肉たたきが小鉢にギッシリ。丹波鶏にんにく醤油レア炒め(300円)は、シャキシャキの野菜と鶏の胸肉、キモに軽く火が通された一品。焼き立てフワフワのだし巻きはたったの150円、タルタルソースがかかったポテサラはたったの100円。牛すじカレールウ(200円)は、トマト、スジ肉、玉ねぎ、薄揚げ、人参が入り、ガラムマサラが効いたサラッと甘辛いカレー。カニグラタンコロッケ(250円)は、優しい味のホワイトソースにマカロニが入っている。
刺し身はマグロ中トロを中心に、サーモン、生桜海老、生白魚など季節の品が揃う。もちろん脂が乗った鯖寿司も美味。チーズがアクセントになった鱈白子の茶碗蒸し(250円)、ゼラチンねっとりのアラ塩焼き(300円)、高級食材のクジラさえずり・ベーコン・オバケは400円と激安、神戸牛とハツのたたきも600円と大変お求めやすい。
ホロホロと柔らかいうなぎ串焼き(300円)、鶏皮串焼き(100円)は1本から頼む事が可能。自家製のイカ塩辛は肉厚で、燗酒が良く合う。黄身と和えた明太子のユッケ(150円)やタラコのからすみ風も日本酒にピッタリ。
(22/06/03 更新)
阪神杭瀬駅の北東、商店街の外れにある魚を中心とした品揃えの立ち飲み。ただし外見はスナックにしか見えず、中が見えないドアなのでフリの客は絶対入らないであろうシチュエーション。マシンガントークとブログ担当の女将さんと、調理担当の旦那さんの夫婦漫才も売り(?)。
メインのお造り(刺し身)は、その日仕入れた品から3〜5種(オーダーによってはそれ以上)盛って出されるシステムで、1品だいたい280円、5種盛りでもたったの580円という値段なのに、石鯛やグレ、スズキ、子持ち牡丹海老といった高級ネタがしっかり3〜4切れずつ出て来る太っ腹。刻みわさび、ポン酢など素材によって味付け用の皿が用意され、ローストビーフのようなマグロ頬肉タタキにはニンニクチップが添えられる芸の細かさ。
刺し身以外の料理も種類は少ないながらも手が込んでいて、暇な時に注文が限られるだし巻きは、フワフワでジューシーなだし巻きが1人前5切れもついてたったの200円、添えられる大根おろしの雪だるまも可愛い。日本酒にぴったりな赤貝やバイ貝の煮付けも200円ポッキリ、大人の拳大はあるあん肝ポン酢、手のひら一杯分はある鱈の白子も300円と激安。
冬場には1人鍋が登場し、はまぐりやタラが入ったちり鍋や、牡蠣たっぷりの味噌仕立て鍋が380円とこれまた破格。鍋には鱈の白子やそうめん、豆腐、キムチといったアイテムも追加できる。ビールは瓶が無くて生のみ。焼酎や、何故か人の愛称が付いているチューハイはほぼ280円均一とドリンクもお安い。
(15/12/11 更新)
天五中崎通商店街の真ん中ほどにある、鳥料理がメインの立ち飲み店。しかし焼き鳥のように串には刺さず、鉄板で焼き上げるタイプの料理なのがユニーク。
牛レバー風にごま油がかかったキモ刺しはエッジが立ってプリプリ、背ギモは臭みが一切感じられず、鶏カツは胸肉とは思えないほどジューシーで、親鳥のタタキはむっちり濃厚と、何を食べても鶏に関する鮮度の高さが感じられる。カレー風味の手羽唐揚げは手羽先から手羽元までまるごと揚げられており、大振りに刻まれた軟骨の歯ごたえが心地良い「つくね」はハンバーグのようなサイズとボリュームも言う事なし。ネットリと濃縮された卵の味噌漬け、さっぱりしたカブの甘酢漬、店名通り糀が効いたなめろうといった一品も含め、アテのほとんどが300円そこそこという値段からは信じられないハイレベルである。
日本酒のラインナップにもこだわりがあるようで、獺祭や黒牛、澤乃井といった銘醸品が400〜600円で飲むことが出来る。ビール大瓶が450円、焼酎は300円からと、天満価格よりはやや高めだが、料理のCPが補って余りある店だ。
(12/05/25 更新)
京阪守口市駅と、地下鉄谷町線守口駅の間にある飲み屋街の一角に、2016年にオープンした立ち飲み店。店の手前にはテーブル席、奥には6人ほどが並べるカウンターがあり、女性店主が1人で切り盛りしている。
店の売りは朝引き鶏を使った刺身類で、プリプリで新鮮な鶏の肝、ハツがてんこ盛りになった「合盛り」が450円、小鉢になみなみと入った鶏ユッケが380円と破格のお値段でびっくりする。
女将さんが作る惣菜にもセンスが光り、チキンハンバーグ(350円)にはキノコ入りドミグラスソースと目玉焼きが乗っかる豪華版、メンチカツ(350円)は肉汁があふれるジューシーさ、クリームマカロニが入ったコロッケも当然手作り、ちょっと甘辛味のポテトサラダも他店の2倍は盛られて200円という激安、ポテトフライも200円でてんこ盛り、チーズを載せて焼いたポテサラグラタンもワインに合う。洋風だけじゃなくて、小鉢にぎっしり盛られるクリスピーで香ばしい自家製のじゃこピーナッツ(150円)。手作りのあん肝なんかもあって実に守備範囲が広い。
お酒もこだわりがあり、アサヒ樽生ビール「マルエフ」が中ジョッキで380円、ハートランドの中瓶が440円、キリン樽生シードルが380円と、通好みなラインナップで嬉しくなる。
(21/12/14 更新)
住所:大阪府守口市日吉町2-4-3 【MAP】
電話:06-6997-0239
守口市役所のすぐ南にある前田酒店が、3件隣の民家を使って営んでいる立ち飲み店。とは言え、民家なので奥に座敷があり、そこで座って飲むことも可能になっている。
常連客のお目当ては、マスターがこだわって仕入れている日本酒の数々で、八海山や上喜元、遊穂、船中八策、大七、蓬莱泉といった、純米・吟醸・無濾過の銘品がずらりと揃っていて、それらが全て半合350円程度で飲める上に、店の人に聞けば選りすぐりの限定酒を気軽に出してくれるのだから、日本酒好きにとっては天国のような店だろう。ビール党の人でも、エビス大瓶が380円の格安で飲め、ギネスやキリンプレミアム無濾過、さらには生のエビスビールまで置いてあって万全。アテも立ち飲みレベルを超えており、卵が詰まったイイダコが嬉しい野菜の炊き合わせ(350円)や繊細な味のそば寿司(450円)といった、料理上手のお母さんたちが作る日替わりの品に加え、豚ヒレや貝柱、野菜などが丁寧に揚げられた串盛り合わせ(5本350円)、手作りの餃子、そしてチーズが添えられた鰹の酒盗、たたみイワシといった定番のアテもリーズナブルに揃えている。
難点があるとすれば、厨房が狭くて料理を作るお母さん達もマイペースなので、混んでるとかなり料理が待たされたり、オーダー抜けがあったりするところだが、ここではあまりあくせくせず、のんびりとおいしい日本酒を飲みながら待つのが筋だろう。
(10/04/06 更新)
天満市場の北側にある、取材拒否の知る人ぞ知る洋食店。昼は営業しておらず、夜営業のみだが、店は予約でいつも満席、フリーで訪れるなら9〜10時以降でないとなかなか入れない人気を誇る。ただ、給仕担当の方はかなりぶっきらぼうだし、食器は基本箸と取り皿1枚のみなので、サービスを期待する人には向かない。
その秘訣はとにかく驚くべきコストパフォーマンスの高さ。プリッとした海老3本にタルタルがふんだんについた「ちょっとエビフライ」が280円、数種類の野菜とかつお節、海苔が積み上げられた和風サラダが320円、柔らかくビネガーで煮こまれたごぼうをそのまんま揚げたごぼうフライが380円、ゆで卵とホワイトソースがぎっしり詰まった卵のクリームコロッケが2個で420円、ウニ入りマヨネーズソースをかぶせて焼いた手のひらサイズの巨大な白身魚のウニソース焼きが480円、トロトロに煮込まれたタンの分厚い切り身が3個載ったタンシチューが780円、厚みが5cmはある肉々しい巨大ミンチカツが850円、最も高額な単品である、柔らかい牛ヒレ肉を使ったビフカツが3個で1200円だから、ここはどこの大衆食堂かと言いたくなる。
もちろん料理に手抜き感は一切なく、ルーのほろ苦さとワインの深みのバランスが取れたドミグラスソース、濃厚なマヨネーズとたっぷりの卵が入ったタルタルソース、甘酸っぱくてクリーミーなサラダドレッシング、魚介のピカタにかけられたコクのあるバターソースなど、どれもきちんと手作りベースである事がはっきり分かる。カレーは醤油が効いた意外なさっぱり系だが、ご飯によく合うルー。
ドリンクメニューも質実剛健は徹底されており、中瓶ビールが480円、グラスワインが440円、チューハイが420円、赤白ワインがボトルで1900円と、居酒屋並みのお値段で二度驚き。ただし、それぞれ1種類しか置いてないとメニューにしっかり記述がされているので留意の事。
(14/09/12 更新)
住所:兵庫県川西市小花1-2-3 【MAP】
電話:072-759-7323
川西能勢口駅のすぐ西側にある民家の1Fで営業されている、いわゆる「焼きとん」のディープなお店。開店は18時からだが、30分以上前からお客さんが並んでいて1時間待ちは当たり前の人気ぶり。メニューは、1本150円の串物とビール(大瓶500円)やチューハイ、日本酒といった飲み物のみ。ご飯物は無くてカウンターの上に食べ放題のキャベツが置かれているだけという直球勝負。
店内ではいろんな肉の部位が刺さった豚肉の串がガンガン焼かれていて、焼きあがった串は置き台に載せられ、客がそこから勝手に取ったり、端の方の席には店の人が皿の様子を見て持って来てくれる。豚のタンやハツ、テッチャン、レバー、焼き鳥、ウインナーといった豚串以外の品は、その都度注文して焼いてもらうシステム。
1串にはどう考えても50gぐらいは肉が刺さっているんじゃないかという凄いボリュームで、デミグラスソースのようなコクを感じる独特の味噌ダレがベストマッチ。ニンニクがたっぷり入った濃い味噌ダレや一味唐辛子がカウンターに置かれているので、それらを混ぜてさらにパンチを効かせることも可。
(12/06/22 更新)
守口市南寺方の住宅街のど真ん中に忽然と現れる焼肉店。御年80歳のオモニが元気にフロアを切り盛りする店内は、毎晩地元客で大賑わいの人気ぶりで予約は必須。焼き肉単品のボリュームはいずれも100g以上、タレは甘めでキムチも甘いのが特徴的。
メニューでは最高額の塩タン(1100円)は、薄切りながら極めてジューシー、塩レモンダレに漬け込んであるのでそのままいただける。バラ(800円)はこの値段からすると信じられない霜降りが出てきて驚愕。ハラミ(700円)はこの値段ではあり得ないなかなかの肉質。ツラミ(500円)は分厚いのにとても柔らかい。オクタンはツラミとタンの中間のようで食感が面白い。
焼きホルモンは濃い目の味噌ダレで合えられ、ミノ(650円)はシャキシャキの歯ごたえ、アカセン(450円)は脂がノリノリ、ハツ(450円)はエッジが立ってプリプリ。細かく包丁が入ったウルテ(450円)はジューシーでとても食べやすい。レバー(450円)はまあまあ。
生センマイ(500円)はワンコインなのに新鮮で食べごたえ満点のボリューム、ナムル(350円)は直径15cm大の皿にてんこ盛り。テールスープは肉が繊維状になるまで徹底的に煮込まれ、野菜もたっぷりで栄養満点。シレギと呼ばれる干し菜でじっくりイワシの身を煮込んだスープも独特で行ける。そして締めのオススメは平壌式の冷麺(600円)で、腰のある細麺にあっさりスープ、キムチ、かまぼこ、きゅうりが入ってボリューム満点!
(22/03/11 更新)
守口市の西端、菊水通の住宅街にポツンと佇む家族経営の焼肉店。カウンターとテーブル、2Fには座敷もあって週末は近所の家族連れで賑わっている。とにかくビックリするのは値段の安さで、最も高い肉で1人前1000円とギリギリ4桁だから驚くしか無い。ドリンクはビール1本500円とこれまた安い。しかも焼酎をロックで頼むと、大きなタンブラーになみなみ注がれて出てくるからまた驚嘆させられる。
たった800円の塩タンは、肉質こそ硬いけれど薄く切ったタンが皿いっぱいに並べられ、肉汁たっぷり旨味しっかり。ハラミ(800円)は脂少なめだけど大変ジューシー。ロース(800円)はサシはそこそこだけど肉味はしっかり。バラ(800円)はちょっと肌理は荒いけど霜降りで脂が乗っている。
ワンコインの生センマイはシャキシャキでボリュームたっぷり。ローストビーフユッケ(800円)は、外を炙った薄切り肉がどっさりで食べごたえ満点。上ミノ(600円)はサクッとした歯ごたえで食べやすく、アカセン(500円)は十分柔らかく、ウルテ(500円)は細かく包丁が入って食べやすい。ハツ(500円)はエッジが立ってとても新鮮。
きゅうりのキムチは本格的な作りで量がたっぷり。無骨なナムル(400円)も皿にてんこ盛り。ユッケジャン(600円)は牛テールの肉がたっぷり、豆もやし、ごぼう、ネギが入って卵で閉じられている。冷麺(600円)は麺がツルツルシコシコ、水キムチの酸味の効いた出汁がとても美味しい。
(24/07/01 更新)
三宮センタープラザの西の端、北側の道に面したところにある細長いお店。店内のキャパが少ないので、外にテーブルを置いて対応している。しかも週末は予約で満席になっている事も多い人気ぶり。
特筆すべきは値段に対するボリュームで、ランチタイムはクリスピーで大ぶりな唐揚げがゴロゴロ、そこにエビサラダやザーサイ、ライス、スープがついた唐揚げ定食や土鍋にたんまり入ったアツアツの麻婆豆腐定食、青椒肉絲定食に、チャーシューとネギがどっさり入ったシンプルラーメンとレタス入りチャーハンがほぼ1人前分セットになったものなど、満腹確実なセットが600〜700円という格安値段でいただける。
中華街なら高くなりがちな単品も安くて、手作りのもちもちした皮が美味しい餃子が6個入り240円に、豆腐1丁分が載った巨大なピータン豆腐が400円、ネギどっさりの蒸し鶏が450円、カリカリと香ばしい手羽先のパリパリ揚げが500円、2人分はあるレタスチャーハン単品が500円、赤ちゃんの頭ぐらいのサイズが有るエビも入った巨大ふんわりニラ玉が480円、大きなエビとイカがゴロゴロ入った海鮮ラーメンが750円と、ほぼ王将並みの値段でありながら味とボリュームがはるかに超越しているのが素晴らしい。
(13/10/31 更新)
ここは100円のアイスモナカがあまりにも有名だが、できるなら大阪風に濃い目に淹れられたコーヒー180円と共にモナカを店内で楽しんで欲しい。あっさりサクサクした皮に包まれた、ほんのりレモンの香りがするさっぱりバニラアイスとコーヒーのハーモニーは辛党にも嬉しいコンビネーションだ。道修町にある同名の店は抹茶やイチゴ味も売っているが、この店とは関係が無いそうだ。
(2004年以前のデータ)
住所:大阪府大阪市生野区林寺2-7-1 【MAP】
電話:06-6716-9617
営業時間:10:00-19:00
定休日:火曜
アクセス:JR寺田町駅を東へひたすら向かい、ソカイ道路を越えてさらに行った南側
ここはおはぎや柏餅、饅頭なんかも売る甘味屋さんだが、売上のほとんどはみたらしだんごだそうだ。
そのみたらしだんごには、普通の甘辛いたれがかかったものの他に、白く透明な蜜に青海苔がかけられた「青いみたらしだんご」があって、どちらもしつこくないさっぱりした甘さで、辛党にもいける逸品である。値段も1本40円と超庶民的価格。千林大宮や西成の萩之茶屋にも店があって、同じものが食べられる。
(09/10/28 更新)
羽曳野に本社を構える、食肉卸会社「丸福畜産」が開いている和牛専門の精肉店。
50円と最安価格帯のコロッケは、一口食べるとまず甘さを感じるが、ラードで揚げたざっくりした衣と牛筋肉のコク、荒く潰したじゃがいもと強めの胡椒がリッチな味わいを作り出していて、50円とは思えない至福を味わえる。100円のミンチカツも、薄手の外見ながらずっしりとした重量感があり、肉を食っているという満足感に浸れるミンチの密度が嬉しい逸品だ。
(08/04/23 更新)
関西のお土産と言えばまず一番に挙がる定番。各ターミナルにテイクアウトの店舗あり。
もちろん土産だけではなく、薄めの生地にジューシーな豚肉がぎっしりつまった豚まん(160円)は関西人のおやつとしても定番である。ただし、列車内に持ち込むと匂いで周りの人に一発で分かってしまうのが玉にキズ(笑)。スーパーやコンビニなどで蓬莱本館と称して何個かセットで売られている豚まんがあるが、味は全くの別物なので必ずターミナルの店舗で買うこと。
追記:大阪を代表する価格の優等生、豚まんもとうとう値上げ。
(08/04/05 更新)
JR福島駅北側の雑然とした飲食街にあるこじんまりとした居酒屋のランチ。何故か店名の表記が看板と店内の品書きで「弁けぇ」「べんけぇ」とバラバラ表記なのが謎(笑)。
人気のエビ・カツ定食を始めとして、とん平焼きやニラモヤシ炒め、焼きそば、豚生姜焼き、焼き魚に納豆&出し巻定食まで十数種類のメニューが全て500円で、ただでさえ多いご飯がさらにてんこ盛りになる大盛りが無料というサービスぶり。
とは言え、から揚げはカラリと揚がったジューシーで大ぶりなもも肉が5個、とん平焼きやトンカツは手の平のサイズ、白身魚はホクホクと柔らかく、しかもほとんどの品が注文後の調理なのでアツアツと、そこらへんのワンコイン定食にありがちな貧乏臭さが微塵も無いのは素晴らしいと言うしかない。定食には100円プラスでウインナーや出し巻など一品料理を追加する事も可能だ。
(08/05/21 更新)
蒲生四丁目と京橋の間、住宅地の中にひっそりと佇むひなびた居酒屋のランチ。メニューはワンコインの日替わりの定食1品のみだが、内容・ボリューム的には圧巻の一言。
大きなミンチカツとサンマの開き、豚しゃぶと自家製麻婆豆腐、巨大なヒレカツで埋め尽くされたカツカレーとハムサラダ、具沢山の冷麺とカレーのペア、海老3尾+野菜の天丼に揚げとワカメが載ったそうめんなど、単体で十分1人前分はあるおかずが2品載っかり、定食ものにはおかわり自由のご飯に味噌汁、時折ふりかけの袋までついている。料理はてらいのない家庭料理という感じだが、どれも一手間かかった手作りで温かみを感じる。
夜の居酒屋も驚異的なCPで、日替わりのワンコインセットにはドリンク1杯に2品がついており、例えば大ぶりな串カツが2本+半丁はある冷奴、イカがどっさり入った野菜炒めとキスの天ぷらが2枚など、値段からすると有り得ない量の品が出てきてしまう。もちろん単品のボリュームも圧倒的で、焼きさんまは250円という値段で丸々と大きなのが1尾出てくるし、280円の唐揚げは、大きな鶏もも肉が6個も通し揚げで出て来るし、横幅15cm以上はあるオムレツには薄切り牛肉と玉ねぎがギッシリ。酒の方も非常にリーズナブルで、ビール大ビンが380円にチューハイが200円、焼酎が200円よりと、天満並の安さで言うことなし。
ただし、夜はだいたい8時前にはラストオーダーとなる上に、毎日常連さんの予約で席は満員、夜に一見さんが立ち寄っても門前払いを食らってしまうのがオチなので、まずはランチで通いつめてみるべし。
注)すぐ近所に移転していた。
(19/02/06 更新)
住所:大阪府大阪市北区天神橋5-6-19 【MAP】
電話:06-6358-2558
営業時間:11:30-22:45
定休日:月曜
アクセス:JR天満駅から天神橋筋商店街を北へ、角に菓子屋がある少し広い道を東に入ってすぐ。
春駒や奴寿司など、安さで名を競う天満寿司銀座の一角を担う店。板前さんが握る寿司でありながら2カン100円からという夜の食事もお薦めだが、驚くべきはここのランチサービスである。マグロ、イカ、えび、ほたるいかなどの握りと巻き寿司が9個に赤だしまでついた並セットの値段が525円。信じられない事にワンコインで寿司1人前である。近所の人は幸せだ。
(2004年以前のデータ)
多くの飲食店が入る内本町のダイアパレスビル1F部分に入っている、意外と鋭い物言いな初老のマスターが1人でテキパキと切り盛りされている喫茶店のランチ。
食事メニューのオムライス、ピラフ、焼きそばの3種はどれもたったの400円均一。公式サイトによると22年前から値上げしていないそうだ。しかしオムライスは長辺が20cmはある堂々したサイズで、中身は普通のケチャップライスながら角切りのハムがたくさん入っていて安っぽさは皆無。あっさり塩味のピラフはたっぷりの卵、ハム、しいたけが入ってカレー皿になみなみのボリューム、卵ともやし、キャベツ、ハムが入った焼きそばは直径20cmオーバーの皿にみっしりである。
あとメニューには書かれてないが450円のカレーもあり、ルーは市販のものにチョコや醤油のような隠し味を加えたタイプで、角切りの牛肉がたっぷり入っていて高級感がある。昼休みは食事よりもコーヒーを飲んでいる方が多く、これも250円なのに本格的なサイホンで入れられたもので激安だ。
(15/04/09 更新)
上町台地の清水谷という、大阪でも屈指の高級住宅街にある酒屋なのだが、一歩店に入るとビールケースを並べた座席と酒が入ったガラスケース、奥には大きな鉄板焼き台だけがあるという不思議な空間。
メニューも完全にお好み焼き屋のそれで、豚またはイカのお好み焼き、焼きそばの単品が400円、オムソバが500円、モダン焼きが600円と大変リーズナブル。それでいながらボリュームは凄まじく、あっさりフルーティなソースをたっぷり絡ませた焼きそばは軽く2玉分の麺とたっぷりのキャベツが入っており、シャキッと歯ごたえを残した細切りのキャベツとフカッとした生地のコントラストが特徴的なお好み焼きは20pの直径と3pの厚みがある威容で、モダン焼きとなると厚みは5pに達して1人では食いきれないボリュームに達する。270円の豚平焼は豚バラ1枚肉を卵で包んで焼いたものがキャベツを敷いた上に長々と横たわって出て来るし、トマトとチーズが入ったお好み焼きも、たった600円なのに表面が見えないほどトマトがぎっしり敷き詰められている。
粉モノには100円プラスで定食にする事が出来、大きなコシヒカリ使用のおにぎりとサラダ、冷奴やコロッケ、卵焼きといったおかずが数種類がセットになってさらに満腹。日替わりでかぼちゃなど野菜の煮物、鶏肝煮、鯖の煮付けなど270円均一の惣菜や、これまた30p近くある皿に盛られて出て来るボロニアソーセージのサラダといった一品も揃っている。
酒は生ビールが370円、大瓶が400円、チューハイや焼酎、ワインが270円、そして酒屋らしく上喜元や秋鹿、小鼓といった地酒も豊富で、特に「手取川」は常時10種類以上のラインアップが揃っていて驚く。店内に置いてあるボトルやパックの酒も、500円プラスで店内にて飲むことが可能なのもユニーク。
(15/09/01 更新)
門真市役所の北東側、閑静な住宅街にひっそりと埋もれているお好み焼き屋。外見からするといかにもひなびたお好み焼きが出てきそうだが、一度中を覗いて見ると、目を疑うような巨大なお好み焼きが鉄板の上を舞っていて思わず仰天してしまう。
500円の豚玉・イカ玉小からあるお好み焼きは、中サイズが直径30cm、大になると実に直径が40cmにもなり、しかも厚みが3cmはあるのだから凄まじい。実際に持ち帰った品の重さを測ってみたら、お好み焼きと焼きそばの小サイズが500g、中で1kg、大は当然1.5kgだった(笑)。小中大と成人男性が満腹になる量が1人前ずつ増えていってそれぞれ100円アップ、最高値のスペシャル(イカ・豚・エビ入り)モダン焼き(大)でたったの900円なのだから、これは恐るべきコストパフォーマンスだと言うしかない。
味の点では、お好み焼きはみじん切りにされたキャベツと卵がたっぷり入った生地がさくっとしたカステラのような食感を生み出し、見た目よりずっと軽くて繊細な味だ。ただ、焼きそばはもっとソースにコクが欲しいところかな。店内はテーブルが3つしか無いので、昼時にイートインする場合は早めの来店が吉。そして、胃袋に自信があるなら650円のお好み焼き定食(店内のみ)を頼んでみよう。普通(つまり巨大)サイズのお好み焼きに、卵4個を使った卵焼きなどの惣菜が載った皿、おでん、味噌汁、おかわり自由のご飯というさらにスーパーな内容が待ち受けているぞ。
(09/11/26 更新)
守口の西郷通商店街に隣接した三和通り商店街にある、アイスクリームとたこ焼きを一緒に売っている、今ではすっかり少なくなったタイプの昭和レトロ店。
たこ焼きは、関目のピアを除けば大阪最安値クラスの6個100円。それでいて、ふんわりした大きめのサイズでとても食べごたえがあり、ダシもなかなか効いていて美味しく、繁華街ならこれで300円以上は確実に取れそうなクォリティ。1枚130円と、たこ焼きに比べると高めのイカ焼きは、広げてみるとフライパンぐらいの大きさの生地に卵がたっぷりで、こちらも値打ちの方は十二分。
甘味の方では、1個90円とこれまた安いアイスモナカ(イチゴとバニラ)が、意外とクリーミーで高級感のあるお味。そして中年組に懐かしいのが、ひしゃくでコップに注いでくれる甘いひやしあめとアイスコーヒ(小90円、大130円)がある事で、暑い日に店頭で飲み干すと半氷になっている冷たさでコメカミに響くこと必至である。
(13/11/15 更新)
萩之茶屋商店街の南側、日雇い労働者が集まる「三角公園」のそばという場所にある、穴場の一人鍋専門店。
鍋は20種類近くのラインナップを誇り、豚肉・鶏肉のすき焼きが620円、高くて鱈ちりの900円、牡蠣が鍋から溢れている冬場の牡蠣味噌鍋が900円という激安価格。店の一押しである鶏ミンチ鍋(830円)は、にんにくの入った鶏のつみれがどんぶり鉢にみっしりと詰められて供され、牛のすき焼き(680円)は上質の肉と野菜がたっぷりで、一人鍋と言いながらも十分2人前はあるボリュームは圧巻の一言。店のオリジナルらしい、ちり鍋用ポン酢もしっかり柑橘の香りが効いていてうまい。
イカ刺しや和牛たたき一品ものもいろいろあり、超定番はまぐろのすき身。280円という価格ながら、皿に大ぶりの身が積み上げられ、これと丼ご飯があれば大盛りのマグロ丼が完成してしまうぐらいの量だ。酒はビール大瓶500円など。
(16/06/15 更新)
動物園前駅から南へ伸びる飛田本通商店街にある、あの「たつ屋」で修行された方が開いたもつ鍋店。店は周囲の雰囲気に似合わぬ木目調のカフェっぽい内装で、カウンター席とテーブル席がある。
700円のもつ鍋は、醤油ベースのあっさり甘辛出汁にアカセン、テッチャン、豚肉などのホルモンにモヤシ、ニラ、キャベツ等の野菜、豆腐、キムチが入っていて内容もボリュームも本家と遜色ないのに値段が安いのが嬉しい。卓上のニンニク入りヤンニョンジャンや韓国唐辛子を使うと味が一気にパンチアップされる。うどんやそば、ちゃんぽん麺といった締め材料も充実していて1玉100円と安い。ご飯は小サイズ150円から、卵は50円。
他にも同じ値段で鶏鍋や豚鍋という醤油出汁とポン酢で食べる水炊きが選べるメニューがあり、鶏鍋はモモ肉と白菜、水菜、モヤシ、豆腐、えのきという具で、水炊きとはいえ鶏ガラっぽいスープが使われていて意外とコクがある。無料のおろしニンニクをポン酢に加えるとガラリと指向が変わって楽しい。
サイドメニューはタコ天や鶏軟骨、生センマイなどが揃っているが、やはりたつ屋譲りのもつ煮込み(250円)を是非。肺(フワ)と小腸があっさり醤油味で煮こまれ、丁寧な下処理で全く臭みが無い。ドリンクはチューハイ、焼酎、日本酒が300円、ビール大ビンが450円とこちらもなかなかリーズナブル。
(14/05/16 更新)
もはや大阪ののんべえで名前を知らない人はいないとも言える、大正駅前の名物居酒屋。
闇市時代の香りを色濃く残す飲み屋街にある店は、中の雰囲気も戦後の昭和そのまんまで、もしゲートルを巻いた復員兵が店にいたとしても全く違和感は無いはず。そしてアテの値段ももちろん昭和で、2代目ご主人が作る甘めのダシが利いた巨大なだし巻が270円、一串で十分にボリュームがあるレンコンの肉詰めやエノキのベーコン巻といったくわ焼きが2本で220円、皿に文字通りのてんこ盛りで出されるゲソ天や椎茸のホイル焼きが320円、ケチャップマヨソースが懐かしい串カツや手羽先、鶏肉フライも2本で220円と超激安。そして、自家製マヨネーズを絡めたたっぷりした生野菜や湯豆腐も120円とは正に脱帽の一言。ビール大ビンの値段こそ500円だが、120円相当の小鉢物がお通しで付くので死角無し。
追記:現在のご主人が伝説のだし巻きを復活された。その息子さんも厨房に立たれ、3代続けて受け継がれているのは嬉しい限り。
(14/09/11 更新)
JR京橋駅南口駅を出て、大川を渡ってすぐ東に行ったところにひっそりと佇む、家族経営の居酒屋。店は一軒家を改造していて1Fがカウンター席、2Fが座敷になっていて軽い宴会も可能だ。
料理の値段は、冷奴の100円から刺し身盛り合わせが350円、最も高くてエビチリの450円と、それだけでも座り飲みとして格安なのに、恐ろしいのはさらに凄まじいボリュームがある事で、350円のメンチカツ、170円の牛すじコロッケは大人のこぶし大はある巨大な代物が2個出て来るし、400円の麻婆豆腐はラーメン用のどんぶりになみなみに入った軽く4人前分、極めつけは350円のハンバーグで、直径が男の手のひら大、さらに厚みが5cmはあって、間違いなく肉だけで400gは入っている信じられない大きさ。もちろん手作りで玉ねぎ&肉汁たっぷり、冷や汗をかきながらも最後まで美味しく食べられる。
エビと野菜の天ぷらは、300円でエビとレンコン、インゲンなどが2個ずつ入っててんこ盛り、350円の串かつはエビ2本に豚肉、15cmはあるイカ天に、白身魚フライがそのままの形で串にぶっ刺さっている。250円の春巻きはそれぞれの長さが20cmあり、手作りのエビパンは4枚で320円、野菜サラダもボウルに入って出て来る豪快さ。でも焼き鳥や豚平焼き、どて焼きなどは普通のサイズで、線引きがどこにあるのか悩んでしまう。
ビール大瓶は500円、ハイボールはジョッキに入って300円と、酒のほうはまずまず標準的な値段だなと思いきや、720ml入りの麦焼酎が1200円でボトルキープ出来るという驚きの隠し玉があり、常連は皆それで酒を楽しんでいるようだ。
(17/03/10 更新)
阪急十三駅東口側に伸びる商店街の北外れにある酒屋の立ち飲み。中は長いL字型のカウンターになっていて、早い時間からずらりと常連客が立ち並んでいる。「くれは」という変わった屋号は、池田にある「呉服神社」から取ったものだそうだ。
アテは出来合いや簡単なものがメインだが、定番のおでんや揚げ置き天ぷらに、1品200円と安いマグロやイカなどの刺し身、酢の物、焼き鳥、炒めものと幅広い。お勧めはやはり手作りの品で、焼豚はトロトロと柔らかいバラ肉と甘辛ダレが絶妙で260円は大変に破格。トロトロと甘いどて焼き、皿に4本乗っかった脂の乗った鮭ハラス焼き、340円の牛皿も肉たっぷり、260円の焼きそばは大きな豚肉が入り、あっさり塩味の野菜炒め、ワタと黒胡椒が効いて酒が進むイカのゴロ焼きなどどれも食べごたえ十分。
しかし何よりこの店の美点は酒の安さ。ビール大瓶が380円、焼酎は甲類だと230円から飲める上に、日本酒は全国の地酒がずらりと揃っている上に、大七、春鹿、南部美人、六歌仙といった定評のある銘柄であっても1合300円という普通酒並の値段で驚かされる。ワインも数種類あってコート・デュ・ローヌなんて渋い品も置いてあるし、さらには陶陶酒やマカハイボールなんかの珍品まで揃っているのが何ともユニーク。
(16/03/04 更新)